動画という媒体の10の特徴

1、一つの作品として完成されたコンテンツであること(後に修正版がでることもある)(コンテンツのほとんどにいえることかな)
2、映像を見ている間は、画面のほうが自動的に動いているので、基本受動的で、クリックなどの行動コストがかからない
3、ある決まった時間を担保する(コンテンツによってはどれくらいの時間が消費するか不定なものもあるが、動画は基本的に固定)
4、作り手と受け手のコミュニケーションではなく、作品と視聴者、視聴者と視聴者のコミュニケーションが行われる。(ブログだとコメントによるコミュニケーケーションが行われるが、動画は基本的に独立したコンテンツであるため、作者不詳でも問題ない)
5、テキストに比べ、容量が大きい、重い。(ほかにも、回線などの環境差異や解像度、ソフトやコーデックの有無などがネックになってくることもある)
6、時間にとらわれず、作品としての賞味期限は長い。(昔の作品でも普通に楽しめるし、再評価、ランキング再浮上してくる場合もよくある)
7、視覚、聴覚に訴えかけ、表現が豊か。動きやリズム、色合いなど様々な点から視聴者にアピールすることが可能
8、実写映像にのみあてはまることだが、真実性がテキストや画像に比べ客観的に判断できる。(要は、文章だと表現などレトリックによってごまかしはきくし、画像は恣意的な切り取りをできるかもしれないが、動画は、精密に編集でもされていなければそういったごまかしがききにくい、ということ。)
9、テキストのように動画はコピー機でコピーできない(気軽に見せづらい、持ち運びにくい)
もちろん、ituneやPSP、モバイルPCを使ったり、データの持ち運びは可能ですが、やはりテキストよりは誰かに見せたりするのには不便。
10、製作コストが文章を書くことなどに比べ高い(慣れたらそうでもないかもしれないが。)
特に、動画を一から作ろうとすると、キャラを動かすために何百枚も絵を書く必要があるなど難度が高い。そのためMADに代表される、既存の映像を編集して面白くしたような動画が多い。
(個人で作られたクォリティ高く商用となっていった作品としては、新海誠の「ほしのこえ」が有名。個人で作るレベルでもここまでのもんができるのか、と業界に衝撃を与えた。が!製作はやはり時間と根気と技術と工夫その他もろもろが必要。)

他にもいろいろあるかもしれない。動画の、というよりもFlashなどのコンテンツにも共通して言えることも多いが、そこら辺は大目に。とりあえず思いついたのがこれだけだった。
まぁ少し考えたらこれらの特徴は想像できることなんですけども、列挙することによって何か別の視点が得られるかなぁと。映像投稿している人ってやっぱすごいな。いまだに素朴に思うことだが、あれだけの量の動画がどんどん無償に投稿されることが私には不思議でならない。投稿者の立場になってみないと理解しづらい感覚なんだろう。でも、たくさんの人に見てほしい、反応のコメントなどがもらえればなぉうれしい、っていうのはよくわかる。
おそらく、こういうことなんだろう。以前から動画などのコンテンツを作って表現する意欲は人々の中にあった。しかし、作っても見てもらえないのではやりがいがない。商用になるほどものを作れるはずもなし、あくまで楽しむ分といっても、身内の数人に見せるのでは物足りない。作った労力ほどの甲斐はない。まぁ、それでも、作ったという満足感や使命感などもあって、細々と動画が作られていた。それが動画投稿サイトによって再生数、ニコニコ動画においては賞賛コメントや反応、批評コメントまでもらえるとあって、創作者側のやる気とインセンティブが大幅に上がった→今の隆盛。
これでうまく回っているから万事おkではあるのだが。動画投稿者はやはりすごいとは思う。そこは変わらない。
あと、希望としては、もうちょっと著作権動画を利用して作られるMADなどのコンテンツに対する規制がゆるくなればなぁ、とは思う。商用でなければどう使ってもOK、くらいな太っ腹を見せてくれないだろうか。今後の展開に期待したい。