ネットでうまれる利益の正体

とりあえず、なぜこういうことを思ったかの経緯を書く。
・・・これってどっから利益でてるんだろうって仕事、世の中に結構ありませんか。立ってるだけで給料もらえるのかよ!そんなの別にスキルとか何にも無くてもだれでもできるだろ!なんでそんな高い給料もらってるんだ!というような。
まぁ実際はその仕事は長期的に「職業」として続いているわけで、どっかから安定的に利益がでているわけですよ。物を販売する売り子さんの時給が1000円だとしたら、その売り子さんに時給を払っている店はまぁ・・・3.4000円は儲けているんでしょう(業種によると思いますが)。じゃないとクビにしたほうがましだからねえ。そこらへんは単純な4000-1000=+3000(゚д゚)ウマーの世界。わかりやすい。
利益の話でいくと、農業とか製造業はわかりやすい。原料に手数料とか営業費とか××費とか、いろいろくっつけて利益を得、それで生活しているから。じゃあネットは?サービス業は、どこから利益が出ているんだろうか。
曰く、生命保険はお客さんに「安心」を売るらしい。あれだ、リスクをこわがる人間の心理をついているわけですね。ちりも積もればビルがたつわけですよ。全世界の人間から1円もらえば超金持ちじゃね?とどっかの掲示板で見たような発想に似ている。
ある日ふと私は、携帯にいつの間にか送られてくる、アイフリのメールの一番上の【PR】を押しました。何でも、あなたもすぐにダイエット!できるらしい。サイトをみたが、いわゆる典型的な・・・サイトですね。あおり文句といい、根拠ある数字が無い所といい、14000→2980円になっているところといい。でも、こんなのがPRとして送られてくるのも、たぶんどっかで買っている人が、いるからなんだろうな。
ネットには実体がないから、生まれる利益のもとも実体がないことが多い。じゃあ何で利益を得るかというと、内外価格差や情報格差、目の付け所を生かしたビジネスなわけである。今まで私は、そういうビジネスを見つけた人マジすごくね?発想力の勝利だ!自分もこんなアイデアがうかんだらなあ、などと思っていた。仮に、苦労して私はそういうビジネスにたどりつき、成功したとする。その店はじゃあ、何を売っているの?と考えたとき、「アイデアを売るWeb会社です」「サービスを売るIT企業です」となるわけだ。あるいは、広告企業か。利益無いと、ビジネスモデルにならないからね。
やたらと利益率の高い企業というのはどこか無理していたり、何かカラクリがあるわけで。Web最強のベンチャー企業Googleでさえも、その例外ではない。でもGoogleは別にいい。Googleの隆盛の下に、泣かされている騙された人がいるわけではないから。・・・お金ではない何かを奪っているとしても、それは、そのビジネスモデル、人の心理をもあやつるそのモデルが、超優秀だっただけだ。先の生命保険の話も、「安全を売る」サービスである。第3次産業とは、人の心理をたくみにあやつり、お金をいただく産業だったというわけだ。世の中にあるサービス業を考えても・・・・確かに、人の心理が常にからみまくっている。気持ちよくさせる。満足させる。優越感、虚栄心、泣く、感動する、まぁなんでもいいや、とにかく心理がかかわってきます。とすると、「うまく人の心と行動を読み、その間隙を突きどっかから金をもらってくる」ビジネスモデルこそがサービス業というものであり、Webビジネスともなっているものだ。それ以外では・・・どっかでよからぬ何かが絡んでるんじゃないかと思う。Webは詐欺やマルチまがいも本当、いたるところにあるしね。無理が出てくるわけです。
人々の心理をつく利益。スゲえええええとも思う一方、何かさびしい気持ちもある。心理をつくというと聞こえはいいが、要はどこかでゴニョゴニョと、聞こえの悪い言い方をするならば、高いものを安いものと交換させるような、サギチック☆な行為がどこかにあるわけで。資本主義、社会自体が元々そういう仕組みのものなのかもしれないが、Webビジネスを成功させてみたいなぁ、と夢見ていた私としてはショックである。ビジネスモデルをWebで成功させて利益を得るということは、つまりは前述のような意味を持つのだから。
そう考えると、若干私も嫌儲の精神が理解できてきた。利益が出るということはどこか裏で生臭い部分があることがほとんどなんじゃないか。活気あるWebに、資本が入ることは一方でWebの進化を生むが、一方でWebの荒みを生んでいる原因ともなっている可能性がある。現状のWebに善悪を問うつもりはないが、これからWebはどうあるべきなのだろう、と考えたとき、どこを見ても大企業が進出しているようなWeb社会はあまり見たくないかも・・・と思った。Webで私はまだ、夢を見ていたい。