ネットはエネルギーを奪う

ネットをしていると、欠乏欲求が満たされるので、それ以上何も求めなくなってしまう傾向があるように思う。本当にエネルギーを注ぎ込みたいなら、PCは実はオフラインがいいのかもしれない。ネット上に自分のエネルギーが逃げださないから。
ネットをしていると、何か「やった感」がある。自分の創作欲求だけではなく、不満やエネルギーをも力に変えてこそよい作品は生まれるのではないかと思うし、持続力も出てくる。ネットはその不満を解消してしまうがゆえに、エネルギーが続かなくなるように思う。
別にネットが不満でそういうことを言っているわけではない。便利さや快適さは時に人のハングリー精神や牙を落とすのはネットに限らないと思う。疲れを取っているはずが、逆に自分の力をセーブして楽をしたがる思考へとつながってしまうのだ。これではいけない。
しんどさの後に大きな成果があるという。ただ、ネットはフリー上等の世界。ネットの存在は、牙を失った羊をたくさん生み出してしまう結果となってしまうのではないか・・・・などと思った。一方で、余暇の消費という観点から見ると、無益な争いにエネルギーを注ぎ込まなくなった分、素晴らしいのかもしれない。見方は色々である。
ただ、せっかく自分が何かしたい、というエネルギーをたくさんもっているのならば、ネットで満足したり、徒労に終わったりせず、オフラインで何かをしようとした方が、実のある結果ができるのかもしれない。ネットは何かを得た気にさせるのが非常にうまい。はたしてネットで何かを得ているのかどうか、得た気になっているだけなのか。それをどう活用するかによるが、残念ながらそれをうまく活用しきれていない自分は今、何かを「得た気」になっていて時間を浪費するだけの人間になっているのかもしれないと思った。