ユーザとの距離と情報の価値

最近では、有名人のブログは珍しいものではなくなってきた。ブログが一つのメディアとして認知された形だ。事務所もその方がファンとの距離を縮めることができ、広告、集客効果があるという計算があるのだろう。そして誰かがブログで成功すると、我も我もとブログをはじめる。本人か、事務所の意志なのかは知らないが。
少なくとも、そういう情報発信のチャネルが増えることは単純にうれしいことだ。マスコミの視点を通じた間接的な情報ではない、芸能人やアイドルとの情報の共有がなされ、直接の情報が手に入るのだから。
Webは、実世界の資本や規模の論理がそのまま反映されにくく、リアルではそれほど活躍していない新人でもWebでは有名、といった現象は起きるだろう。文章の内容や、更新頻度によっても読者数は変わる得るから。一度話題になれば、一躍有名、などといった爆発力が、Webには確かにある。が、真逆もあり、問題発言により、どこぞの有名人のブログが炎上した、などという話も、珍しい話ではないが。
ブログという新たなプラス要素となり得る広告媒体があるのだから、有名になるためにはなんでも利用する、という意味で芸能人がブログを始めるのは理にかなっている。たとえ芸能人の日常の他愛ない話でも、ファンにとってはとても価値のある内容なのだ。想像してニヤニヤして楽しむ、と言葉にして書くとヘンタイっぽいが、まぁ実際そんな感じで消費するんだろう。ブログの内容も一つの情報である。
情報って言っても様々な種類のものがある。どれくらいの価値があるかは、何ともいえない。値段ついていたら便利なのだが。時間という対価を払って情報を摂取するのだから、質のいい価値の高い情報から摂取するのが一番いいのだが、何をもって価値あるとするかは、情報に対する姿勢によって変わる。

  • 多くの人が知っている旬の情報
  • 自分にとって必要、便利だと思う情報(ライフハック系)
  • 情報そのものがコンテンツであるケース

どこに価値の重点が置くかは人による。Web情報はこれらの情報が混在しているため、片っぱしからニュースを見て、自分で整理するといった形が多い。価値のおき方も、どれか一つに偏るわけでなく、3つの要素をもつ情報をバランスよく摂取している。
発信側は、基本、価値を高く見せよう、見せようとする。見出しに刺激的なキーワードをもってくるのは、まさにそれだ。
色々ジャンクも多いWebの中で、いかに価値ある情報をすくい出すかがユーザ視点での最終目標であり、いかに価値を実際よりも高く見せて多くの人に知ってもらうかが、発信側の目標である。人間が情報を無限に摂取することができない以上、ユーザと発信者側の攻防は続いていく。
最後に、一つ思うこと。RSS配信情報を全文検索して、NGキーワード、第一級キーワード、第二級キーワードをあらかじめ設定し、さらに文章の長さなども表示されれば、効率よく情報を摂取できるのかな・・・と思う。今は良くも悪くも総ざらい状態なので、ADや釣りエントリも全部食いついている状態である。情報を受信するための精度をあげ、Webで使う時間を節約したい。ほかにもやりたいことがいっぱいあるのだから、情報収集だけで終わるのはあまりにも人生がもったいない。