zoome動画について

どうやら、アッカ・ネットワークスが運営しているzoome動画というサービスがあるらしい。
今まで存在を知らなかったんですが、twitterでふとその単語を目にしたので、興味を持っていってみました。簡単な会員登録の後、視聴する。
ふむ。ニコニコ動画mixiを取り入れたようなものだな。動画共有SNS、というわけですか。コメント表示方法がいわゆる流れる形式ではない。純粋な動画のみやすさではこの形式もアリだな。後、途中の区切りからの再生をおす機能があった。使いようによっては面白そうだ。
まぁ、なんといっても一番の相違点は、動画投稿者やコメントしている人の顔が見えるシステムとなっているところだろう。
これに関しては、動画サイト利用者のユーザ同士の距離を縮めることがいいことなのか悪いことなのか。ユーザによって受け入れられるかどうかが違うように思う。動画サイトにそういった交流を求めている人にはいいかもしれない。以前のエントリでも、動画作者の顔が見えるかなどでその話は取り上げた。互いの距離が近づくことで、作者が矢面に立ちかねないというデメリットは確かにあるだろう。
ただ、互いの顔が見えてくることは、デメリットばかりではないだろう。現在、ニコニコ動画で動画の価値をはかるものとしては、基本アクセスとコメント至上主義だが、mixiにみられるように、SNSはかならずしも多くのアクセスがあればいいというものではなく、身近な親しくしている人に見てもらえればそれでいい、という感覚がある。
また、ユーザの距離が変わることで、アップする動画の種類も変わってくる可能性はある。
ニコニコ動画は今まで多くのアクセスとコメントを得んがための動画が多い印象があった。いわゆるネタ要素満載の動画である。それはそれでいいのだが、SNSの要素が加わると、身近の人に見せる目的の、ホームビデオ的なものが投稿されてくる可能性がある。運動会のビデオとかですね。ネタではなく純粋な編集なしの動画がSNSを通じて交流を図ることが、将来起こっているかもしれない。
などというのは私の妄想ですが。違った層をターゲットとしている意味で、一定のニーズはあるかもしれない。
ちなみに、現在のランキング上位はミクの曲で占められている。これは、ニコニコ動画でミクの著作権がらみでひと騒動あったかららしい。アッカの方でもミクの動画をうまく利用しようとする試みはなされていて、将来ニコニコとコンテンツ争奪競争となる可能性はある。zoomeに、リン・レンの声を担当した藤田さんらのインタビュー動画などもあった。
現在、70万PV/日ですか・・・まだまだニコニコのサービス当初(250万/PVくらいだったような)にも及ばない数字だが、実際の所、動画等共有サイトってビジネスモデルがたてにくいものだけに、多くの人に認知してもらうための広告などの初期投資を行うのも結構しんどいのだろう。
ユーザ獲得の勢力争いとしては、動画サイトは最終的にゼロサムゲームとなるのかな・・。どこかで均衡点がありうるか。ユーザ視点で見れば、一定のところでいくつかのサービスがサービスの向上を目指して競争、努力する形が望ましそうだと思ったりはする。一つが駄目になった受け皿としても。そういう意味で、ニコニコ動画の対抗としてある程度の所まで育ってほしいな、とは思う。まだまだ独自性や、これだ!というパンチ力(要するにウリ)には欠ける部分もあるが、ちょっと見た感じとして、サービスとしてはどこぞの○フ○フ動画よりはよっぽどいいんじゃないかと思う。
ま、しかしですね。まだまだ「zoome」で検索してもトップに公式が現れてこないところを見ても、これからのサービスといえるだろう。あっさり閑古鳥が鳴いちゃうかもしれないが、動画を見るというニーズ自体はあるのだから、何かがきっかけでユーザが一気に動く可能性はある。ニコニコ動画に少しでもプレッシャーを与えるようにがんばってほしいなとは思う。最近やはりユーザの多さもあって、ニコニコ動画にも様々な問題・課題が出てきているし。さすがに定着はしましたが、まだまだ色々な部分がグレーなまま放置されている感は否めません。
もし東東南の風が吹けば、一発逆転の可能性もあるでしょう。まだまだ実力は未知数ですが、これからに期待。