動画アップ者の立場とアテンション

最近動画も多くなり、全ての動画を見るにはさすがに手ならぬ目が回らなくなってきた。なかなかアップしてもアクセスがこない。大手のアップ者中心にアクセスが集まるという現象が出てきた。こういった現象はいつでも、どこだって見られる。大学前の弁当屋の競争だってそうだし、コミケで同人誌を売るのだってそうだ。限られた余暇の時間を満足して楽しみたいために、より信用ある実績(ランキングや過去にアップ、創作した動画)ある作品に目が向くようになった。それに伴い、供給側も、作者、またはアップ者としての地位を築いていく必要が出てきた。
たとえばアイマスだったらP名だろうし、ゲーム動画作品やMAD作者、「歌ってみた」の歌い手達、どこにでもやはりアテンション競争が行われている。要は再生数が多ければ勝ち、という考え方である。いい作品にはファンがつき、次に作品を出した時にまた見ようかというふうになる。ニュースサイトやブログもそういう側面がある。
本当に卓抜したクオリティ高い作品はそんなの関係なく、ユーザに見つけられ、賞賛され、強い支持のもと伸びてくるが。いつでもそんな動画があるわけではない。
で。動画をアップしたはいいがアクセスこねえヽ(`Д´)ノウワァァァンとなった時、どうするか。
1、あきらめて放置
2、他の作品をだしてその作品の再評価を待つ
3、宣伝する
まぁぶっちゃけせっかくアップした作品だ。評価をどうされるかはともあれ、まずは見てほしいわけです。アップするぐらいだから本人としては「すばらしい」、「見てもらいさえすれば気に入ってもらえると思う」作品なはずである。後はきっかけ作りが問題となってくる。
しかし宣伝といっても・・・2chにだすとかブログにのせてみるとか?それも一部でなされているが、まぁなかなかアクセスが伸びないようだ。宣伝目的のコメントに対しWebユーザの目は全体的に厳しい。スパム業者とかも多い、ということもあるのだろう。
そういった背景があって、最近上位動画を見ると必ずといっていいほど目にするようになったのが、他の動画の宣伝である。動画番号(sm999999みらいな)だけのせたり、それに加えタイトルや説明、煽り文句を書いたりしている。
実際見に行きたいと思うことはある。ただ、少し興味はあるがいちいちめんどくさい・⌒ ヾ(*´ー`) となることも多い。なぜなら動画内のコメントから直接は飛べないからだ。もっとも、飛べるようになったら上位動画が宣伝だらけになって大変なことになる危険性はあるが。
特に祭りや事件や署名とかそういう話は誰かが上位動画に宣伝している。その動画には全然関係ないから、コメントのコンセプトには反しているが、まぁこれも一つの現象としておおらかに見るべきだろう。個人レベルでもせっせと自分の動画がちょっとでも見てもらえるように、関連動画などに宣伝していたりする。涙ぐましい努力であるとは思う。ただ、その動画を見ている人は基本そんな宣伝をあまり見たくなく、うざいと思うことも多々あるんですが。
最近アテンションの集中がかなり多くなってきた気がする。一挙に集まるのは動画サーバの負荷に良くないかそこのところはよく知らないが、もっと興味が分散されるような仕組みにならないかなぁ。アクセス伸びてなくてもいい動画はいっぱいあるよ。
そこで、思ったこと。動画アップ者にですね、動画の性質をあらかじめ入力してもらい、それをユーザが参考にするというのはどうだろうか?もちろん詐称も出回るだろうが、それを含んでも、ユーザにアテンションや再生数以外の別の視点を与え、注意やアクセスを分散させるためにはいいと思う。たとえば 動画評価 恐さ5 笑い3 ストーリー性3 エロさ2 音楽4 といったような評価基準。詐称に対しどのような抑止力を与えるかの課題はあるものの、面白いんじゃないかとは思う。
良くも悪くも一部の動画へのアテンションの一極集中が起きている。もっと評価されるべき動画にもアクセスを与え、多く動画アップ者にやる気を与える仕組みがあってもいいんではないか。 アップ者の先細りを抑え、少なくとも今の活気のまま10年は続くサービスを築くためにも、そういった足場固めは地味に大切だと思う。ただでさえ金銭的インセンティブはないのだから、そういう心理的インセンティブだけでもうまく与える配慮をすることが大切だと思う。

要はブログだったらブクマとかコメントですな。アテンションの集中と分散、そして創作側のインセンティブ。これらはトレードオフの部分はあるが、うまくバランスをとっていけば、活気ある状況はこれからも続くだろう。
ちなみに、はてなサービスはかなりいいセンいっているとは思う。もう一段階の飛躍を期待したい。