ニコニコ動画の新しい(?)使い方

ニコニコ動画は基本的には動画投稿サービスである。しかし実際はユーザによっていろいろな形で活用されている。アンケートやzip配布、ノベル系や投票などはその代表である。まさにコメントを生かした使い方といえるだろう。
昨日ふとこちらの記事を見て、おもしろいなと思った。

  • ニコニコに上がってるのは黒い背景に経過時間表示入っただけの動画。音無し、絵無し。公式サイトから配信されている音を聞きながら、ニコニコする仕組み。(oldriverの日記)


なるほど、こういう使い方もあるのだな、と思った。コンテンツさえも外から持ってきて、ニコニコではコメント機能のみを純粋に楽しむ形式。これがアリであるならば、ひょっとして動画名をスレッドに見立てた、2ch的な使い方ができるんではないか、とも思った。
要は、動画は無音無画像。長さはまぁ、たとえばテストで上げた動画のように、15分としよう。タイトルだけ変化させる。たとえばそこを議論の場なりなんなりしてもいい。いいタイトルさえ挙げれば、動画のコメントは伸びていくはずである。
ただ、ニコニコ動画のコメントは「流れて」いる。すぐ消えてしまうのであんまり議論には向かないが。需要があるかは・・・ないからないとか・・・?
あと、もう一つの使い方としては、先ほどの記事のようにコンテンツを他から借りてきて、尺だけあわせるというのは面白い。ニコニコ動画のルーツはもともとそうだ。youtubeから動画を借りてきて、コメントだけそれに合わせるというモデルだった。ラジオなど、時間的尺がある動画をコメントを見つつ同期させていけば、みんなでラジオをわいわいやりながら聞いている気分になるのかも知れない。私はラジオはあまり聞かないのでちょっとそこらへんにどれくらいの需要があるかはわからないが。
要は、尺をあわせばなんでもオーケー。たとえばマンガを1ページずつめくりながら、その時思った感情を動画のコメントにこめて、それが集まれば面白いことになるかもしれない。もちろん尺のあるコンテンツとして一番適しているのは動画。次はラジオやドラマCD、続いて音楽やマンガ、ゲーム・・・というところか。マンガやゲームをしながら、場所ごとに感想を言い合うのも楽しくなっていくかもしれない。最初の人は全然楽しくないかもしれないが。何もないからね・・。ただ、そういったコメントが集まれば、面白そうだとは思う。
何でこういうことが必要かというと、人それぞれあるコンテンツなりニュースなりを消費するのには、ネットでは「時間差」がある。たとえば私が11/1に書いた記事も、それを11/1に読む人もいれば、今日フラッとどこからかリンクして読む人もいるのである。ゲームやアニメ、マンガもそうだ。敏感な人、アンテナを張り巡らしている人ほど早く消費し、そうでない人は後から続く。そのときに一人で楽しむより、みんなでガヤガヤやっているかのような感覚でそのコンテンツを消費するほうが、おもしろいかと思うのだがどうだろうか。
要は、コメントをユーザの感情とするならば、ニコニコ動画は、そのときの感情を凍結させていつまでもコメントという形で残しておくものと言えるのではないか。感情の凍結保存。たまにそれを味わいたかったら、レンジでチンして冷凍ピラフを食べるように、動画を開いてコメントを鑑賞するのである。やっぱりどんなことでも一人で楽しむより皆で楽しむほうが楽しいことが多い。たとえそれが気分だけのものであっても、それでいいんじゃないかと思う。