達成願望と破滅願望

人間には、目標を達成したいという成功願望と同時に、失敗したい、失敗したらどうなるだろうか、という後ろ暗い期待を持つ感情を相反して持っている気がしてならない。合理的に行動するほうが自分にとってもプラスだし、快楽なのに、なぜわざわざ自分の不幸になるようなことをしたいと思うのか、理由はわからないが。一種の破滅願望と一般的には呼ばれているものと似ているが。とことんまでやってしまいたいというか、最悪の状況を見たいというような形。正の方向ににしても、負の方向にしても、一度走り出したら途中で止まりたくないというものなのか。それを自分の中で押しとどめる感情と、破滅したいという願望がせめぎあうのは、人がもし快楽の感情のみを反射的に求めているならおかしな話である。日常的な例でいくと、あまり楽しくもないのに堕落したがる、焦燥とした状態という表現が近い。
ただ、何もしたくないということなのか。常に何もしたくないわけではないが、何もしたくなくなるようなときは確かにある。時間は止まらないので、何もしたくない状態からいかに抜け出すか。そこにエネルギーがかかるから、そういったエネルギーを使わないということで、何もしないことは合理的なのか?
人間は、あいまいなとても大きなつづらよりも、目の前にある小さなつづらを選びたがる。こういった人の心理感情は、コンピュータによって説明し、再現でき得るのだろうか。興味あるところではある。
今読んでいる本ー。つい衝動買いしたが、なかなか。

経済心理学のすすめ

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