ニコニコ動画の可能性

埋もれた職人”に光を――ひろゆき氏に聞く「ニコ動(RC2)」
ニコニコ動画はどこまでやれるのだろうか。時代を先取りしたサービスであることは間違いない。地球上のどこにも、ここまで多くの人々が映像とともに楽しめる「場」はないのだから。
今後は、ユーザのニーズをいかにうまくキャッチし、それを形にしていくかである。軌道には乗り始めたのだから、以下に後はうまく創作者、ユーザ支援機能を提供し、広告や収益構造を作り、最終的には収益黒字化という形で「着地」させるか。
現在進行形でニコニコは変化している。1-2ヶ月前のニコニコ動画の感想が色あせてしまうほどに。最近は石井氏の国会質問の動画や、DL違法化に関する動画が上位にいったことが目を引いた。すでにメディアとしての性格を持ちつつある。双方向性のメディアとしてはひょっとして第一号となるかもしれない。
プロとアマの垣根も揺らいでいる。初音ミクの作品においてそれが顕著に見え始めてきた。作品のクォリティの高さもさることながら、いかに人を笑わせるか、それに長けた動画であれば、たとえ絵が崩れていても人は評価する。お行儀がよければアクセスがのびるわけではないことを、上位動画から感じた。
いろいろなものが癒合した渾然一体の場となりつつある。ざっとあげただけでも、「いこいの場」、「創作発表の場」、「メディア」、「データ共有倉庫」、「ネタ、笑いを提供、受信する場」などなど。現実世界にたとえれば、公園もあり、ライブスタジオがあり、ミニテレビ局があり、データ倉庫があり、そこらへんで歌ったり音楽を奏でている人もいれば、お笑いの人や大道芸もあり、さまざまな出店が並ぶ・・・まさにいろいろごっちゃになった一大アミューズメントパークとしての体をなしつつある。なぜこんなことが起こるか。そこにたくさんの人がいるからだ。人はコンテンツを生み、コンテンツがさらなる人を呼ぶ。
これからどこまで伸びるのか。Yahooのような不動の地位を手にするところまで行き着くか、はたまた一世を風靡したサービスとして消滅するか。まさに未知数である。運営とユーザ、周りとのバランス次第だろう。様々な性格を持ちつつあるのは、やはり「映像」と「音」という、PCで提供できるほぼ全ての部分を網羅しているからか。
第2、第3のニフニフも出てくるだろう。有力な対抗馬が出る前にできるだけリードしておきたいところ。
先を見よう。伸びはあるか。ユーザがかたよってるよな・・・まだ。新たなユーザを取り込めるような仕組みづくり、差別化を図れるか。同じようなものをいくつか作って「女子向け」「一般人向け」とかやるのも一策。いろいろなアイデアはおもいつくが、それが正しいものか、受け入れられるものかはわからない。でももう歯車は動いてしまっている以上、失敗を恐れずにやり続けるしかない。
今日もニコニコ動画にはたくさんの人がいるだろう。何か面白いことが起こっていないか、いってみることにしよう。