Webでの自由と責任感(3) Web実名制

はてなの注目エントリになっていたので見てみる。
池田氏ブログより。
匿名ウェブの終焉
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/ded664f8e7ea524399cce3092166204e
タイトルが若干の誤解を招きそうである。
要は、実名制ブログの方が内容の品質管理に関する抑制力が効きやすいのでビジネスモデルとしてはいいんじゃないか、ということのようです。詳しくはURL参照。
匿名状態がなくなったとしても、Webは使われ続けるだろう。今の世界とは少し形が変わったとしても。匿名制はあくまでWebの一連の流れに基づいたものであり、必然的な現象というわけではないから。
実名制問題は今お隣で導入中。この成功の如何によっては、日本でもいずれかのタイミングや事件をきっかけとして導入が検討されるのはまず間違いないだろう。

「インターネット実名制」導入は7月、規制サイトに政府が告知 - 韓国
インターネット実名制で"アクプル"は減ったのか? - 韓国政府が調査
韓国人気歌手ユニの自殺とインターネット実名制
インターネット実名制とは
まぁこれらは検索すれば一瞬で出てくるんですが、話題にはなっているということです。
韓国で導入された実名制は、大手ポータルおよびブログが対象であり、制限的な実名制ということになっている。導入のきっかけとしては、タレントやアイドルなどの誹謗中傷など(いわゆる炎上)がきっかけとなっている。
日本でもし実名になったら。
ブログや書き込みに対するコストは間違いなくあがるだろう。コメントには「責任ある立派な書き込み」がちらほらなされるだろう。それを是と見るか非と見るか。
痛いニュースによる2chに見られる韓国大統領選に関する書き込み。これがもし実名制になったら・・。発言の半分以上が消えそうである。みんな発言に責任もって、名誉毀損などのリスクを享受しようという気のある人はほとんどいないだろう。当然である。
人は、何気ない素朴な気持ちを発言するのに責任なんてなかなかもてない。そういう意味で、実名制はWebに活気を失わせ時代に逆行していると思う。
しかし一方で、炎上や誹謗中傷がひどいのも確かだ。
Webではあらゆる物事が大きくなる方向にベクトルが向いてることが多い。穏健派より過激派の方が声が大きく聞こえるし、退屈な日常を少しでも紛らわせる刺激的な出来事を人は求めている部分があるから。
しかし私は、どうみても全体向けに発信されたものでない身内向けの内容を、わざわざご丁寧にも巡回した人が2chなどに晒し、炎上に持って行くことに関しては良いとは思わない。日本で放火が重罪だが、Web上の放火も何とかならんのかとは思う。これらの行為がWebの実名制論議にに結びついているのだろう。
世界には様々人がいるように、Webにも様々な人がいる。様々な考え方があり、様々な心情があり、また様々なWeb環境がある。それを摩擦なしに済ますことがそもそも難しい。でもルール整備はしていかなければならない。
個人的には、実名制という方向性よりも、サイバー警察や駐在所といったものがWeb上にあれば、いわゆる火消しの役割をうまくすれば果たしてくれるんではないかと思う。そういった機関の負担は大きいし、モラルの問題もありますが。
Webは知識を持っている上級者が有利という部分がある。だいたいにおいて叩かれるのは空気を読まないネット初心者であることが多い。そういった格差を埋める意味でも、警察通報や裁判所に訴えるに至るまでの前段階の処置がほしい。私の持論であるが。
一方、炎上や誹謗中傷もあるべき姿として許容していく方向性もある。実際、匿名だ匿名だとタカをくくっていても、警察が本気になれば個人特定はすぐだろう。あくまで今は放っておかれているに過ぎない。どこまでが悪ノリでゆるされるのか、その線引きは難しいところである。まぁ、重大犯罪とも絡んでくれば\(^o^)/となるだろう。そういう意味で最低限の抑止力が働いているのだし、このままでいいという話もあるが。どうなんでしょうね。そこらへんは総務省のエライ方にでも見解を伺いたいところである。
追記:毎日更新は若干息切れしました。まぁブロガー燃え尽き症候群にならないためにも、ボチボチ書いていこうかと思います。